二次創作小説「水平線の、その先へ」

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あとがき・5

 朋夏はテスト勉強で悲惨な姿を見せ「学校の勉強が合わない」というキャラクターになっていますが、飛行機作りという知的なシナリオのせいか、原作でも完全なおバカにはなっていません。本作ではアスリートらしい精神の強さを強調しつつ、機転の利いた知性も発揮します。周囲への気づかいや繊細さは他のキャラ以上にある娘なので、社会に出ても愛されバイタリティーを発揮して乗り切っていくことでしょう。

 医療看護系の専門学校や大学に進んで筋肉や骨格の動きを学び、仕事は体操や運動のインストラクター、アスリートの体を管理するトレーナーや療法士なども思いつきますが、花見の事務所に転がり込んで新飛行機のテストパイロットという仕事が、一番夢がありそうです。3人もOBがいれば看板は「内浜スペース・サイエンス社」でしょうか。米宇宙ベンチャーのような名前ですが、やっていることは少人数スタッフでの低高度飛行です。設計だけではさすがに生計が立たない気がするので、週末には朋夏や花見がLMGで内浜遊覧飛行のパイロットを務めていることでしょう。

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 本作品の湖景はたぶん、陽向や平山君やお母様の庇護は早い段階で必要なくなり、高校生活を過ぎる頃には年相応の精神的な成熟をしていると思っています。IT関係の勉強をしますが大学か専門学校かも、自分の未来と技能を描いて自分で選ぶでしょう。すると花見の事務所で就職……と言いたくなりますが、育ててくれたお母様の仕事を手伝うのではないでしょうか。

 実家がどんな町工場かは本作品で描いていませんが、内浜は航空関係の下請けが多いという設定なので、やはり航空機の部品や素材作り、関連するソフトではないかと想定します。本作で湖景が発揮するプログラミング技術はシステムソフトですが、オーダーの部品設計をIT化し名工の技術者に金型を作ってもらう、など町工場を現代風に変えていくでしょう。花見の事務所には出入りの業者になり、空への夢を縁の下で支える活発な女性になっていると想像します。