二次創作小説「水平線の、その先へ」

当ブログは二次創作小説(原作:水平線まで何マイル?)を掲載しています。最初から読みたい方は1章をクリックしてください。

6章 仲間と試練を 乗り越えて

【閑話休題・給電着陸6】

高校生の学園モノでひと夏の活動。というと合宿とか海とか肝試しとか夏祭りとか花火大会とかイベントが入るのが、アニメやゲームやライトノベルの定番です。勉強会もその一つですね。現実の高校生活にそんなイベントはほとんど訪れないものですが、こうした…

6章 仲間と試練を 乗り越えて(7)

7 7月4日(月) 西の風 風力3 雨 テストの前日とあって、授業はそれほど進展しない。テスト向けに重要な部分を復習する内容が多い。この二日間、がむしゃらに勉強したおかげで、少し内容がわかってきた気がする。一週間早く始めていれば……という後悔の台…

6章 仲間と試練を 乗り越えて(6)

6 7月3日(日) 東南の風 風力1 曇り 翌日、僕らは内浜の市民滑空場にいた。 理由は、朋夏が飛行訓練をするためだ。試験飛行前に今週一回でも飛んでおかないと、飛行許可を取るスケジュールが厳しくなるというのが、会長と教官が下した結論だった。ただ…

6章 仲間と試練を 乗り越えて(5)

5 ※しばらく期末試験勉強の話になります。ゲーム上のイベントで話の本筋にはかかわりません。興味のない方は7章に飛んでください。 7月2日(土) 風力4 雨 期末試験。この山を越えなければ、大会はおろか、完成間近の飛行機を飛ばすこともできない。何し…

6章 仲間と試練を 乗り越えて(4)

4 7月1日(金) 北東の風 風力1 曇り 昨日の作業が気になって、授業はあまり覚えていない。 教官は、このままでは飛行機は飛ばせない、と断言した。名香野先輩も、何かに気づいている。だが、手がかりがない。 いや、待て。 名香野先輩は、飛行機を外か…

6章 仲間と試練を 乗り越えて(3)

3 6月30日(木) 北の風 風力3 雨 いよいよ梅雨の終わり、という感じの激しい雨になってきた。天気予報の言う通り、季節の進行は、例年よりずっと早い気がする。 きょうは初めてモーターの試運転をした。台にモーターを固定してプロペラと計器板を接続し…

6章 仲間と試練を 乗り越えて(2)

2 6月29日(水) 北西の風 風力1 曇り 名香野先輩が、きょうから作業に復帰した。昨日の進捗状況については、湖景ちゃんからメールで聞いていたらしい。到着してすぐにコックピットの中を覗いていたが、「うん、いい具合になると思う」と満足そうだった。…

6章 仲間と試練を 乗り越えて(1)

1 6月28日(火) 南西の風 風力1 晴れ 朝から久々に、青空が覗いた。きょうは気持ちよく作業ができそうだ。 放課後になるのも待ち遠しく、朋夏と部室に行く。モーターとバッテリーを運ぶためだ。届け先が旧校舎だったら問題なかったのだが、旧校舎には常…